太平洋コンサルタント株式会社

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熱的性質試験

コンクリートの熱的性質として、線膨張係数、熱伝導率、熱拡散率、比熱、断熱温度上昇量などがあり、主にマスコンクリートの温度応力解析などに用いられます。また、部材の耐火性能を確認する耐火試験も実施しています。

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コンクリートの熱的性質

環境温度、5℃、10℃、20℃および30℃の恒温室を保有しており、低温から高温環境下におけるフレッシュコンクリートの特性を確認することができます。また、可変式恒温恒湿室により、環境温度5℃〜40℃においても、フレッシュコンクリートの各種試験が行えます。

項 目 内 容 試験法
線膨張率 温度変化に伴う容積変化 埋設ひずみ計による方法
熱伝導率 厚さ1mのコンクリートの両面に、温度差1℃発生させるために必要な熱量 円筒法
熱拡散率 温度の伝わりやすさを示す熱容量あたりの熱伝導率のことで、温度電導率とも呼ばれる。値が大きいと温度変化が大きい。 Glover水中冷却法
比 熱 1gのコンクリートを1℃高めるのに必要な熱量 熱伝導・熱拡散・密度から算出
断熱温度上昇量 断熱状態におけるマスコンクリートの内部温度を推定する。温度解析を行う際に必要な発熱特性値。 空気循環式 35ℓ
耐火性 高温履歴を受けた部材の評価 RABT加熱曲線、建築構造部材標準加熱曲線(ISO0834)
コンクリートの熱的性質

線膨張率

コンクリートの線膨張係数は10×10-6程度で、鉄筋とほぼ同じ値です。埋込ひずみ計を取付けたコンクリート供試体を水中または封緘状態で可変温度槽内に静置し、5〜60℃まで変化させたときのひずみ値から、線膨張係数を算出します。

線膨張係数の測定(一例)線膨張係数の測定(一例)

熱伝導率

熱伝導率の測定は、円筒供試体の内部に設置したヒータでコンクリートの内外面の温度差が一定になるよう調整し、そのときのヒータの熱量と、内外温度等から算出します。

熱伝導率の測定熱伝導率の測定

熱拡散率・比熱

熱拡散率の測定にはGlover法が用いられ、温水に浸して全体の温度が一様になった円柱供試体を、冷水中に入れ冷却時間に伴う供試体の中心温度と冷水温度の変化を測定します。
比熱は熱伝導率、熱拡散率、密度から算出します。

熱拡散率の測定熱拡散率の測定

断熱温度上昇

コンクリート中心温度と同温になるように装置内温度を制御し、マスコン内部コンクリート温度上昇を再現します。内部コンクリートの最高温度と温度の上昇勾配を推定します。

断熱温度上昇測定装置断熱温度上昇測定装置

耐火

コンクリートや表面被覆材などが高温履歴を受けたときの耐火性評価に用います。

耐火試験装置(炉内面積900×900㎜、最高温度1350℃)耐火試験装置 (炉内面積900×900㎜、最高温度1350℃)