太平洋コンサルタント株式会社

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ポップアウト

ポップアウトは、コンクリート表層付近に存在する不安定な物質(CaO、MgO、硫化物、濁沸石、スメクタイト、オパールなど)が、水和あるいは吸水により膨張し、コンクリート表面に浮き・剥離を生じる現象です。岩石学的手法(実体・偏光顕微鏡観察、電子顕微鏡観察・EDS分析)ではポップアウト原因物質の同定、およびひび割れ発生状況の組織観察が行えます。粉末X線回折では原因物質の推定を行うことができます。

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実体・偏光顕微鏡観察

濁沸石(ローモンタイト)によるポップアウト。濁沸石は乾湿繰返しに伴う体積変化により、ひび割れのほかに、ポップアウトも生じます。

ポップアウト原因物質の実体顕微鏡写真(左)偏光顕微鏡写真(右)ポップアウト原因物質の実体顕微鏡写真(左)偏光顕微鏡写真(右)

粉末X線回折

原因物質からペリクレース(MgO)と、ブルーサイト(Mg(OH)2)が検出された事例。ペリクレースは水和してブルーサイトを生成する時に膨張し、ポップアウトを生じます。

粉末X線回折粉末X線回折

電子顕微鏡観察像とEDS分析

非常に微細な領域においては、電子顕微鏡観察およびEDS分析により原因物質を同定します。ペリクレース(E1:MgO)の周囲にブルーサイト(E2:Mg(OH)2)が生成しています。

反射電子像反射電子像

EDS分析結果EDS分析結果