走査型電子顕微鏡(SEM)
中性化塩害化学的劣化ASR強度凍害ポップアウト
観察試料に電子線を照射し、試料を構成する物質から発生する二次電子などを検出し、画像化します。微細な形状を拡大観察するための有力な方法です。倍率は数十倍から数万倍まで自由に設定できます。また、SEMに付属のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を併用することで、対象物の元素分析が可能です。
二次電子像(形態観察)
セメント水和物などの観察例
反射電子像(組成分析)
反射電子像は、平均原子番号が大きいものは明るく、平均原子番号が小さいものは暗く観察されるため、観察試料の化学組成の違いを反映した画像となります。
普通セメントペースト
W/C=0.5、材齢28日(左)および材齢365日(右))未水和セメント(白)、空隙(黒)、セメント水和物(暗灰色~明灰色)空隙が材齢の経過とともに減少している様子が確認されます。
EDSによる定性分析、マッピング分析
EDSによる定性分析:エトリンガイト(分析位置:写真の×)
FAのEDSマッピング
FA粒子中にムライトの結晶が確認され、その周囲はSi(ケイ素)が多いことが確認されます。