色むら・表面汚れ
コンクリート表面の色の異常には、表面の微細組織に起因する色むらや、異物の付着や発生に起因する変色があります。これらは、強度や耐久性に悪影響を及ぼすことは少ないものの、美観が重視されることの多い日本では、しばしば問題視されます。
ご不明な点、試験ご依頼のご相談については、お問い合わせフォームからご連絡ください。
色むら・変色の事例と分析方法
コンクリート表面の色むらや変色は、使用材料や置かれた環境と関係するさまざまな原因で発生します。よくある事例と原因解明のための分析方法を表に示します。
事 例 | 原 因 | 分 析 例 |
---|---|---|
明暗の色むら | 表層部の微細組織の違い | 走査型電子顕微鏡 |
茶系の変色 | 硫化鉄などから生ずる鉄錆などの浮き出し | 粉末X線回折、示差熱天秤分析、走査型電子顕微鏡 |
黒系の変色 | カビや炭質物の付着 | 示差熱天秤分析、走査型電子顕微鏡 |
白系の変色 | エフロレッセンスの発生など | 走査型電子顕微鏡、粉末X線回折 |
表面の微細組織の違いによる色むら
明色部と暗色部を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した例を示します。 明色部は形が明確な1μm程度の粒子が多く、空隙に富んだ疎な組織ですが、暗色部の粒子は極めて小さく、それらの一部は互いに合一して飴のような形状を呈し、空隙の少ない緻密な組織となっていました。
関連する技術はこちら