塩害
塩害とは、コンクリート中の塩化物イオンにより鉄筋の腐食が促進される現象です。コンクリート中の塩化物イオン濃度や拡散係数を求めることは、鉄筋などの鋼材腐食の進行度評価や今後の劣化予測のために重要です。
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塩化物含有量測定方法
塩化物含有量の測定方法には、コンクリートコアをスライスして、表面から塩化物イオンの濃度を湿式分析で測定する方法と、EPMAを用いて塩化物イオンの濃度分布を連続的に測定する方法があります。
湿式分析による方法
1.湿式分析の手順
コア法では採取したコンクリートコアを乾式カッターで1~2cmにスライス、粉砕して、塩化物イオン濃度を測定します。ドリル法では表面~2cm,2~4cm,4~6cmと深度別にドリル粉を採取します。
2.湿式分析の方法
規格番号 | 試験方法 |
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JIS A 1154 | 硬化コンクリート中に含まれる塩化物イオンの試験方法 |
JCI-SC5 | 硬化コンクリート中に含まれる全塩分の簡易分析方法 |
EPMAによる方法
EPMA (電子線マイクロアナライザー)では、面分析により最大80mm角のスライス面の塩化物イオン濃度分布を画像として取得することが出来ます。そのため、連続的な塩分濃度の分布や、中性化による塩化物イオンの濃縮、またひび割れ周辺からの浸透状況を観察することもできます。
規格番号 | 試験方法 |
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JSCE-G574 | EPMA法によるコンクリート中の元素の面分析結果 |
EPMAによる塩化物イオン濃度分布測定例
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