示差熱天秤分析 (TG-DTA)
中性化塩害化学的劣化ASR強度凍害ポップアウト
示差熱天秤分析とは、試料を加熱した際に起こる質量変化(TG)と発熱や吸熱などの熱的挙動(DTA)を同時に連続的に測定する方法であり、これらを基に、試料に含まれる物質を定量することができます。セメント水和の進行度、炭酸化、試料中の有機物の有無の確認などに活用されています。
分析装置
乳鉢などでよく磨り潰した試料を、試料容器に20mg程度入れて測定します。(試料容器は白金製、アルミニウム製、酸化アルミニウム製などがあります。)
分析結果の一例
コンクリートの健全な部分と炭酸化の進んだ部分を比較した例を紹介します。炭酸化部(赤線)では健全部(青線)と比べて、エトリンガイトやカルシウムシリケート水和物、水酸化カルシウムなどの水和物が分解により減少し、逆に炭酸カルシウムは増加していることが明らかです。