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当社社員がWaste Management SymposiaでWM2025Superior Paper Awardを受賞しました 

Waste Management Symposiaで当社社員渋谷和俊の共著論文がWM2025 Superior Paper Award 優秀論文賞を受賞いたしました。

 

題:Experimental and field study of changes over time in the conamination degree of concrete with radio-cesium

 

研究内容:

本研究では、福島第一発電所近傍の環境で曝されたコンクリート構造物として、コンクリートにおける放射性セシウム(Cs)の汚染が時間と共にどう変化するか、特に、コンクリートの状態や海水中のイオンなどがCsの吸着・浸出に与える影響に焦点を当てて、現地調査と室内試験を行い検討しました。

 

当該構造物を調査した結果、コンクリートの表面線量率は8年間で半減していました。このメカニズムを解明するため、放射性Csを浸透させたモルタル試験片を用いて、事故時の状況を模擬した条件で溶出試験を実施した結果、放射性Csは、試験片から溶液中へ溶出するか、試験片のより深部へ移動していること、接触溶液中のカリウム(K)とCsのモル比が、Cs浸透後から溶出試験時にかけて増加していることが分かりました。

 

このことから、表面線量率が減少した要因は、主に放射性Csの浸出によるものと考えられ、海水由来のKイオンが、コンクリートに吸着したCsとイオン交換することで、Csの浸出が促進された可能性が示唆されました。一方、当該構造物から採取したコンクリートコアを乾燥した室内で保管した場合、約7年間で放射性Csの移動は観察されませんでした。このことから、乾燥条件下では、Csはコンクリート内で安定して固定されていることが示唆されました。

 

著者の山田一夫氏(写真左)と共著の当社社員・渋谷和俊ソリューション営業部電力・原子力営業グループリーダー

 

※本件に関するお問い合わせ先:
株式会社太平洋コンサルタント 営業本部 ソリューション営業部 電力・原子力営業グループ 渋谷 (電話)03-6630-3813

 

当社では、放射性廃棄物処分に関わる各種分析・試験・評価を行っております。

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