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2023年度セメント技術大会で優秀講演者賞を受賞しました!
2023年5月17日(水)~19日(金)にて開催された「第77回セメント技術大会(一般社団法人セメント協会)」において当社従業員による技術講演2件が
優秀講演者賞を受賞いたしました。
・歴史的建造物のモルタルに使用された材料およびアルカリシリカ反応の岩石学的検討 本合弘樹
本研究では、愛知県愛西市の船頭平閘門に使用されたモルタルについて、偏光顕微鏡観察による材料の同定とアルカリシリカ骨材反応(ASR)の岩石学的検討を行なった。モルタルに使用されたセメント(クリンカ鉱物)の特徴からは、閘門が建造された1902年(明治35年)当時のモルタルであることが判明した。ASRゲルの滲出は安山岩に生じていたが、モルタルには粗大な空隙が多く、その空隙へASRゲルが沈殿していた。このため、ASRゲルが骨材内部に留まって膨張ひび割れを生じることはなく、建造後120年近くが経過した現在でも劣化を生じずに現存していると考えられた。
・コンクリート材料に含まれるCO2固定量の定量方法の検討 向井祐樹
カーボンニュートラルへの取り組みとして、土木建築業界ではコンクリートにCO2を固定化する技術開発が進められている。一方で、コンクリートやその材料中のCO2を定量する公定法がない。本検討では、CO2の測定方法として知られている湿式分析法および機器分析法のそれぞれ2種類、計4種類の方法についてコンクリート材料への適応性を確認した。いずれの方法においても炭酸カルシウムや普通ポルトランドセメント中のCO2について精度よく定量できたが、粘土鉱物を含む岩石やフライアッシュセメント、高炉セメントのCO2定量方法としては、適応が困難な測定方法が確認された。
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