赤外線分光分析とは、赤外線吸収現象に基づき物質を構成する構造(結合、官能基など)を特定する方法であり、物質(特に有機物質)の定性分析が可能です。コンクリートでは、表面の変色や汚れなどの原因物質の特定、有機系材料(剥離剤、流動化剤など)の有無や種類の確認などに利用されています。
被検試料(実線)と比較物(破線)を比較しました。↑を付したメチル基、メチレン基による吸収を始めとして、二つのスペクトルはほぼ一致しており、同じ物質と判断されました。なお○を付した吸収ピークは水分子によるものであり、被検試料と比較物でピークの大きさに差があるのは、両者の含水率の違いによると思われます。
装置の外観
KBrの結晶とペレット