コンクリートの熱的性質
項目 | 内容 | 試験法 |
---|---|---|
線膨張率 | 温度変化に伴う容積変化。 | 埋込ひずみ計による方法 |
熱伝導率 | 厚さ1mのコンクリートの両面に、温度差1℃発生させるために必要な熱量。 | 円筒法 |
熱拡散率 | 温度の伝わりやすさを示す熱容量あたりの熱伝導率のことで、温度伝達率とも呼ばれる。値が大きいと温度変化が大きい。 | GLOVER水中冷却法 |
比熱 | 1gのコンクリートを1℃高めるのに必要な熱量。 | 熱伝導・熱拡散・密度から算出 |
耐火性 | 高温履歴を受けた部材の評価。 | RABT加熱曲線、建築構造部材標準加熱曲線(ISO0834) |
線膨張率の測定
コンクリートの線膨張率は10×10??程度で鉄筋とほぼ同じ値です。測定は、埋込ひずみ計を設置したコンクリート供試体を可変温度槽内で5~60℃まで変化させて、測定したひずみ値から線膨張率を算出します。
熱伝導率の測定
熱伝導率の測定は、円筒供試体の内部に設置したヒータでコンクリートの内外面の温度差が一定になるよう調整し、そのときのヒータの熱量と、内外温度等から算出します。
熱拡散率・比熱
熱拡散率の測定にはGlover法が用いられ、温水に浸して全体の温度が一様になった円柱供試体を、冷水中に入れ冷却時間に伴う供試体の中心温度と冷水温度の変化を測定します。
比熱は熱伝導率、熱拡散率、密度から算出します。
耐火試験装置
(炉内面積900×900mm、最高温度1350℃)
コンクリートや表面被服材などが高温履歴を受けたときの耐熱性評価を用います。