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硬化体中のセメント種類の推定

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使用前のセメントの種類は、化学組成分析などにより比較的容易に知ることができますが、硬化体中のセメントの種類を推定するには、特別な試験が必要です。当社では二つの方法(塩酸溶解分の分析、EPMAマッピング分析)を用意しております。いずれも、使用されたセメントの化学組成を推定することで、その種類を特定します。

塩酸溶解分の分析による推定の概要

塩酸溶解分の分析による推定の概要

硬化体を粉砕し塩酸に加えます。すると骨材は溶けず(石灰岩類は例外)、セメントペーストは溶解します。セメントペーストから溶け出した各元素の濃度バランスは元のセメントの組成を反映しているので、それらを定量することにより、元の組成を推定することができます。

推定例

ある構造物から採取されたコンクリート片の推定結果です。普通および高炉B種セメントの組成の一例を下に併記しました。すべての元素の値がピタリと合う訳ではありませんが、全体的には普通より高炉B種の組成と近い推定結果であり、高炉B種が使用されていると推定されました。

推定例

適用できないケース

塩酸に対しセメントペーストは溶け、骨材は溶けないことが推定の前提条件であるため、次のような硬化体には適用できません。
 (1)骨材に石灰岩類が使用されている(石灰岩類は塩酸に溶けるので)
 (2)セメント混合材にフライアッシュやシリカフュームが使用されている
   (フライアッシュやシリカフュームは塩酸に溶けないので)

EPMAマッピング分析による推定の概要

マッピング分析の模式図

マッピング分析は例えば1μm(=1/1000mm)という微小区画(ピクセル)ごとに化学組成を求めるものです。左にその模式図を示します。マッピング分析の結果から、骨材を含むピクセル(左の図の斜線部)を除外し、残りのセメント粒子、混合材、水和物のピクセルについて化学組成の平均を求めることにより、セメントの化学組成を推定することができます。

模式図には8×8=64個のピクセルしか描かれていませんが、実際の分析は例えば400×400=160000個のピクセルについて行うので、骨材のピクセルを除外しても残りは数万~10万個以上もあります。このように多くのピクセルの平均を求めることで、推定の精度が高くなります。分析は少片程度の試料でも可能です。

また塩酸溶解分分析による方法では避けられなかった混合材や骨材の種類による制約はありません。

推定例(1)

セメントの化学組成をあらかじめ蛍光X線分析法により求めました。このセメントを使用してコンクリートを調製し、硬化後にその一部を採取し、EPMAマッピング分析による方法でセメントの組成を推定したところ、蛍光X線による分析組成と極めて近い結果が得られました。

推定例

推定例(2)

推定例(2)

マッピング分析結果

実際の構造物から採取したコンクリート中のセメントの組成を推定しました。高炉B種セメントの組成と近く、高炉B種の使用が明らかでした。高炉スラグ粒子の存在は組成像(BEI)でも確認できますが、普通セメントに少量の高炉スラグが混合されている場合もあり、これだけではセメント種類の判断には不十分です。化学組成を推定することで、より確実に種類を特定できます。

推定例(2)

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